この記事の目次(5項目)
  1. 合格基準は二段構え:全体60%と応用能力60%
  2. 応用能力10問はどこにあるか
  3. 足切りに落ちる人の典型:知識で稼ぎ、応用で5問
  4. 直近の結果と、受ける前に知っておくこと
  5. 次の一歩:応用能力20問を分野として練習する

合格基準は二段構え:全体60%と応用能力60%

建設業振興基金の合格基準の案内では、1級第一次検定は「全体 得点が60%以上」と「施工管理法 得点が60%以上」の二つを満たす必要があります。令和8年度の合格発表では「60.0点(100点換算)、施工管理法(応用能力)10問中6問以上」と確定しました。全体の点数が基準を超えていても、応用能力が5問以下なら不合格です。

この仕組みは2級にはありません。2級の受検の手引では、合格基準は「60%以上」だけで、能力問題の個別基準は書かれていません。1級だけに応用能力の足切りがあるため、2級に合格した人が1級で初めてつまずく場所になりやすいです。

応用能力10問はどこにあるか

1級の第一次検定は、午前の部(問題A、10時15分〜12時45分)と午後の部(問題B、14時15分〜16時15分)に分かれます。午前は44問出題・36問解答で、注意事項に「問題は四肢択一式です」と書かれています。午後は28問出題・24問解答で、No.45〜50 の6問と応用能力 No.51〜60 の10問は全問解答、法規 No.61〜72 は12問中8問選択です。全体では72問出題・60問解答で、60%は60問中36問にあたります。

応用能力の問題は、知識を問う問題と違い、数値や手順の正誤を組み合わせて判断させる形です。当サイトの1級向け問題では、躯体・仕上げ・施工管理の数値判断を中心に、正答が1つの五肢択一で作っています。本番の応用能力も五肢択一で正答は1つなので、5つの肢すべての正誤を判断する練習が必要です。

項目1級 第一次検定2級 第一次検定
全体の合格基準60%以上(令和8年度確定 60.0点・100点換算)60%以上(令和8年度前期確定 40問中24問以上)
応用能力の個別基準あり:10問中6問以上(令和8年度確定)なし
応用能力の位置午後の部(問題B)No.51〜60(全問解答・五肢択一)No.38〜42(必須5問・五肢択一)
午前(問題A)の構成44問出題・36問解答・四肢択一(午前・午後の区分なし。50問出題・40問解答)
午後(問題B)の構成28問出題・24問解答(全体で72問出題・60問解答)—
試験時間午前 10:15〜12:45/午後 14:15〜16:1510:15〜12:45

足切りに落ちる人の典型:知識で稼ぎ、応用で5問

応用能力の基準は10問中6問なので、4問までしか間違えられません。知識問題を7割取っていても、応用能力で5問なら不合格です。応用能力は10問という小さな母数で6問を求められるため、1問の重みが知識問題より大きくなります。「苦手な工種を避ける」という逃げ方は、ここでは通用しにくいです。

対策は、知識の勉強と応用能力の練習を分けることです。知識は暗記と過去の公開問題で積み上がりますが、応用能力は「数値を見て正誤を判断する」訓練が必要です。鉄筋のかぶり厚さ、コンクリートの打込み、高力ボルト、防水、タイルなど、数値が出る工種を中心に、正誤の根拠を一次資料で確かめる練習を繰り返します。

直近の結果と、受ける前に知っておくこと

令和8年度(7月19日実施)は受検者42,826名、合格者19,993名でした。合格発表資料に合格率の記載はなく、計算すると約46.7%です。応用能力だけの正答率は公表されていないため、足切りで落ちた人数は分かりません。

第一次検定は受検年度に満19歳以上なら実務経験なしで受けられます。実務経験のない若手ほど、応用能力の数値判断に慣れていないことが多いです。合格すると1級建築施工管理技士補の称号を名乗れます。経審で監理技術者補佐として4点になるのは、主任技術者の要件を満たす場合だけです。

次の一歩:応用能力20問を分野として練習する

当サイトの建築1級向け苦手パック(2,980円・税込・1分野・自動更新なし)には「施工管理法(応用能力)」の分野があり、五肢択一の問題を分野として練習できます。総合パック(9,800円・税込・自動更新なし)は全6分野に加え、1級午前36問150分と午後24問120分(応用能力10問を含む)の模試が入ります。問題はオリジナルで、各問に一次資料へのリンクを付けています。外部の監修は受けていません。まず10問診断(登録不要・応用能力3問を含む)で足切りに近いかを確かめてください。

全体で70%取れていても不合格になりますか?

なります。令和8年度の確定基準は「60.0点(100点換算)、施工管理法(応用能力)10問中6問以上」で、両方を満たす必要があります。応用能力が5問以下なら全体の点数に関係なく不合格です。

1級の応用能力の解答形式は何ですか?

五肢択一で、正答は1つです。No.51〜60 の10問はすべて解答し、選択はありません。2級の能力問題(No.38〜42)も五肢択一ですが、2級には応用能力だけの個別基準はありません。

2級にも応用能力の足切りはありますか?

ありません。2級第一次検定の合格基準は60%以上だけで、No.38〜42 の能力問題(五肢択一)にも個別の基準はありません。