この記事の目次(6項目)
  1. 結論:自社の許可業種と今の現場に合う方を先に
  2. 実施機関と日程が違う:両方受けることもできる
  3. 受検資格の制度は同じ、二次のルートに差がある
  4. 経審:加点される業種が種目で決まる
  5. 決め方の手順
  6. 次の一歩:両方の10問診断で手応えを比べる

結論:自社の許可業種と今の現場に合う方を先に

施工管理技士は種目ごとの資格です。土木施工管理技士は土木一式・とび土工・舗装などの業種、建築施工管理技士は建築一式・大工・内装仕上などの業種で、主任技術者の要件や経審の技術職員として使えます。土木の現場にいる人が建築を先に取っても、その現場の配置や自社の経審には直接つながりません。先に取るのは、自社が許可を持ち、自分が今いる現場の種目に合う方です。

迷うのは、土木と建築の両方の許可を持つ会社にいる人や、異業種から入って現場がまだ決まっていない人です。その場合は、この先2〜3年で配属される現場の種目、会社が増やしたい技術職員の業種、そして2つの試験の日程が重なるかどうかで決めます。年齢要件は同じで、1級一次は19歳以上、2級一次は17歳以上(いずれも年度末時点)です。

実施機関と日程が違う:両方受けることもできる

土木は一般財団法人全国建設研修センター、建築は一般財団法人建設業振興基金が実施します。申請サイトも公開問題のページも別です。令和8年度の1級第一次検定は、土木が7月5日(合格発表8月13日)、建築が7月19日(合格発表8月25日)で、2週間ずれています。2級第一次検定は、土木が前期6月7日・後期10月25日、建築が前期6月14日・後期11月8日でした。

日程が重ならないため、同じ年度に土木と建築の両方の第一次検定を受けることはできます。ただし準備は別々に要ります。土木1級は70問中42問以上かつ応用能力15問中9問以上、建築1級は60.0点(100点換算)かつ応用能力10問中6問以上です(いずれも令和8年度確定)。問題数も足切りの問数も違います。両方を同じ年に狙うのは、どちらかで基準に届く手応えがある人に限った方が現実的です。

項目土木施工管理技士建築施工管理技士
実施機関全国建設研修センター建設業振興基金
1級一次 令和8年度7月5日・発表8月13日・12,000円7月19日・発表8月25日・12,300円
2級一次 令和8年度前期6月7日・後期10月25日・6,000円前期6月14日・後期11月8日・6,150円
受検資格(一次)1級19歳以上・2級17歳以上1級19歳以上・2級17歳以上
1級一次 合格基準(令和8年度確定)70問中42問以上かつ応用能力15問中9問以上60.0点(100点換算)かつ応用能力10問中6問以上
2級一次 合格基準(令和8年度確定)45問中27問以上40問中24問以上(前期)
特定実務経験の請負金額4,500万円以上建築一式工事は7,000万円以上(その他4,500万円以上)
二次の別ルートなし1級建築士試験合格後のルートあり
2級二次の種別土木・鋼構造物塗装・薬液注入建築・躯体・仕上げ

受検資格の制度は同じ、二次のルートに差がある

令和6年度の制度改正で、第一次検定の受検資格は全種目とも年齢だけになりました。第二次検定は、1級一次合格後に実務経験5年以上、特定実務経験1年以上を含む3年以上、監理技術者補佐として1年以上、という3ルートも共通です。違うのは特定実務経験の請負金額で、原則4,500万円以上のところ、建築一式工事だけは7,000万円以上です。建築一式の現場は請負金額が大きいので、実務の中身は似ていても金額の線が違います。

建築には1級建築士試験の合格者向けのルートがあり、1級第二次検定は実務経験5年(特定実務経験1年を含む場合3年)、2級第二次検定は実務経験1年で受けられます。土木にはこれに当たるルートはありません。1級建築士を持つ人や目指す人は、この点で建築を先に取る理由が一つ増えます。第一次検定の免除はないので、一次は受ける必要があります。

経審:加点される業種が種目で決まる

経営事項審査の技術職員数(Z1)では、1級施工管理技士は種目に対応する業種で5点、監理技術者補佐は主任技術者の要件を満たす場合に4点(コード005)です。関東地方整備局の資料では、1級土木施工管理技士補の対応業種は「土と石鋼ほし塗水解」、1級建築施工管理技士補は「建大左と石屋タ鋼筋板ガ塗防内絶具解」と略字で列挙されています。とび土工・石・鋼構造物・塗装・解体などは重なりますが、土木一式と建築一式はそれぞれ片方だけです。

会社が土木一式で公共工事を受けているなら土木、建築一式なら建築の技術職員が経審に効きます。両方の許可で点を伸ばしたい会社は、社員ごとに種目を分けて計画するのが普通です。1人が両方を持てば両方の業種で数えられますが、同じ人を同じ業種で二重に数えることはできません。詳細は当サイトの経審シミュレーターと、申請先の許可行政庁の手引で確かめてください。

決め方の手順

一つ目に、自社の建設業許可の業種を確認します。土木一式と建築一式のどちらか一方なら、その種目です。二つ目に、自分がこの先2〜3年で入る現場の種目を上司に確かめます。第二次検定の実務経験は種目ごとに数えるので、現場と資格の種目をそろえないと二次が遠くなります。三つ目に、日程を見て、同じ年度に両方を受けるか、1年ずらすかを決めます。

どちらも現場が決まっていない人は、2級の第一次検定から入るのも手です。土木は6,000円、建築は6,150円で、年2回あります。17歳以上なら受けられ、合格すれば2級技士補です。先に受けた方の手応えで、1級をどの種目で狙うかを決めると無理がありません。

次の一歩:両方の10問診断で手応えを比べる

当サイトには土木と建築それぞれの10問診断(登録不要)があります。建築は2級なら10分野から1問ずつ、1級なら応用能力3問を含む構成で、土木は2級なら必須分野から1問ずつ、1級なら応用能力の足切りリスクを表示します。両方を受けて正答数と手応えを比べると、どちらが今の自分に近いかが数字で見えます。問題はオリジナルで一次資料へのリンク付き、外部の監修は受けていません。受検資格の判定ツールは土木・建築の両方に対応しています。

土木と建築の両方を同じ年に受けられますか?

受けられます。令和8年度は1級一次が土木7月5日・建築7月19日、2級一次も前期・後期とも日程が重なっていません。ただし問題構成も合格基準も別なので、準備は別々に要ります。

どちらの方が受かりやすいですか?

当サイトは種目の難しさを比べる判断はしません。合格基準(土木1級 70問中42問かつ応用能力15問中9問、建築1級 60.0点かつ応用能力10問中6問)に対して、自分がどこまで届くかで決めてください。

1級建築士を持っていると土木も有利になりますか?

1級建築士試験の合格者向けの第二次検定ルートは建築のみです。土木にはこれに当たるルートがなく、土木の二次は土木の実務経験で受けます。