この記事の目次(5項目)
  1. 何が変わったのか:一次は「年齢」、二次は「一次合格後の経験」
  2. 1級と2級の受検資格を一覧で確認
  3. 特定実務経験とは何か
  4. 経過措置:令和10年度までは旧受検資格も選べる
  5. 自分はどのルートが最短か

何が変わったのか:一次は「年齢」、二次は「一次合格後の経験」

従来の施工管理技術検定は、学歴と指定学科の有無で第一次検定の受検に必要な実務経験年数が細かく分かれていました。令和6年度の見直しで、この学歴ベースの仕組みが大きく整理されています。国土交通省の資料では、1級第一次検定は「19歳以上(受検年度末時点)であれば受検可能」、2級第一次検定は「17歳以上(受検年度末時点)」とされています。

つまり第一次検定は、現場経験がゼロでも年齢さえ満たせば受けられます。建設会社に入ったばかりの若手や、異業種から転職を考えている人にとって、最初の壁がなくなった形です。一方で第二次検定は、第一次検定に合格してから積んだ実務経験で受検資格を判定するようになりました。実務経験の「数え始め」が一次合格後になる点が、新制度の最大のポイントです。

1級と2級の受検資格を一覧で確認

新受検資格を級と検定ごとにまとめると次の表になります。年数はいずれも国土交通省の見直し資料と、全国建設研修センターの令和8年度受検の手引で確認した内容です。

区分新受検資格(令和6年度〜)備考
1級 第一次検定19歳以上(受検年度末時点)学歴・経験不問
2級 第一次検定17歳以上(受検年度末時点)従前から変更なし
1級 第二次検定1級一次合格後 実務5年以上/特定実務経験1年以上を含む3年以上/監理技術者補佐1年以上2級二次合格後の実務5年以上(特定実務1年を含む3年以上)でも可。ただし1級一次の合格が前提
2級 第二次検定2級一次合格後 実務3年以上建設機械種目は2年以上。1級一次合格後なら実務1年以上

2級第二次検定に合格した人が1級第二次検定を目指すルートもあります。手引では「2級第二次検定合格後の実務経験5年以上」または「特定実務経験1年以上を含む3年以上」が示されており、この場合も1級第一次検定の合格が必要と明記されています。2級を持っているだけで1級一次が免除されるわけではない点に注意してください。

特定実務経験とは何か

年数を5年から3年に短くできる「特定実務経験」は、国土交通省の資料で「請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験」と定義されています。全国建設研修センターの手引でも、建設業法の適用を受ける請負金額4,500万円(税込)以上の工事が対象とされています。

現場の感覚で言えば、ある程度の規模の元請工事や大きめの下請工事で、主任技術者のもとで施工管理を担当した経験が該当します。小規模な工事ばかりの会社では該当しにくいので、自社の工事規模を確認しておくと見通しが立ちます。なお発注者側の立場での経験は特定実務経験には含まれません。

経過措置:令和10年度までは旧受検資格も選べる

新制度への切り替えで不利になる人が出ないよう、国土交通省は「令和6年度から令和10年度までの間は経過措置期間とし旧受検資格と新受検資格の選択が可能」としています。旧受検資格は学歴区分(大学・短大高専・高校・その他)と指定学科かどうかで必要年数が細かく分かれ、いずれも指導監督的実務経験1年以上を含む必要があります。

年数の数値は区分ごとに異なるため、受検する年度の「受検の手引(旧受検資格)」で自分の学歴区分を確認してください。経過措置を使う場合、令和6年3月31日を含む工事の経験までは、申請時に所属している会社の代表者等による従前の方法での証明も認められています。

自分はどのルートが最短か

若手で一次未合格なら、まず1級または2級の第一次検定を受けるのが新制度での最短ルートです。合格すると技士補の称号が得られ、そこから実務経験を積めば二次に進めます。すでに現場経験が長い30〜40代は、旧受検資格(学歴+経験年数)と新受検資格(一次合格後の年数)を比べて、早く二次を受けられる方を選ぶのが現実的です。

自分がどの区分に当てはまるか迷ったら、当サイトの受検資格の判定ツール(/tools/eligibility)で、合格歴と経験年数を入れて確認できます。あわせて10問診断(/diagnostic)を使えば、登録なしで今の実力と弱い分野がその場でわかります。

第一次検定だけ受けて合格すると何になりますか?

1級の第一次検定に合格すると1級技士補、2級なら2級技士補の称号が得られます。技士補は第二次検定を受けるための前提になるほか、1級技士補は主任技術者の要件を満たす場合に監理技術者補佐として配置できます。

学歴は本当に関係なくなったのですか?

新受検資格では第一次・第二次ともに学歴は要件になっていません。ただし令和10年度までの経過措置で旧受検資格を選ぶ場合は、従来どおり学歴区分と指定学科の有無で必要年数が決まります。

実務経験は一次合格より前のものも数えられますか?

新受検資格では、第二次検定の実務経験は第一次検定合格後の期間で数えます。一次合格前の経験を使いたい場合は、旧受検資格(経過措置)で申請できるかを手引で確認してください。