この記事の目次(5項目)
  1. 何周すればよい?答えは「分野ごとに違う」
  2. 周回ごとにやることを変える
  3. その分野をやめてよいかを決める4つの確認
  4. 記録は分野ごとに1行で十分
  5. 最後は本番形式で「あと何問」を出す

何周すればよい?答えは「分野ごとに違う」

「問題集は3周」「5周で合格」という話はよく聞きますが、何周で足りるかを示した公表資料はありません。人によって得意な分野が違うので、全範囲を同じ回数だけ回すと、できる分野に時間を使いすぎて、できない分野が残ります。

当サイトでは、周回数ではなく分野ごとの正答率で終わりを決める考え方をすすめています。基準になるのは合格ラインです。2級第一次は45問中27問、1級第一次は70問中42問かつ応用能力15問中9問で、どれも6割です。本番の揺れを考えて、目安を1割上の7割に置きます。

区分合格基準(令和8年度)割合当サイトの目安
2級 第一次 全体45問中27問6割分野ごとに7割
2級 必須24問(No.1〜5、No.48〜66)全体の27問に含む—8割
1級 第一次 全体70問中42問6割分野ごとに7割
1級 応用能力(問題B No.21〜35)15問中9問6割7割(11問)以上
1級 問題A No.1〜5・問題B No.1〜20全体の42問に含む—8割

周回ごとにやることを変える

同じ解き方で何周も回すと、2周目以降は答えの記号を覚えて正解する問題が増え、正答率が実力より高く出ます。そこで、周ごとに解く範囲と記録することを変えます。

問題集の周回ごとの作業を3列で示した図。1周目は全問を解いて○△×の印と分野別正答率を記録、2周目は△と×だけを解いて4つの肢の正誤と理由を書く、3周目以降は目安未満の分野だけを日を空けて時間を計って解く
図:1周目は全問、2周目は△と×、3周目以降は目安未満の分野だけを解く(タップで拡大)

図のとおり、1周目の役割は分野別の正答率を出すことです。○は自信を持って正解、△は迷ったが正解、×は不正解とします。2周目は△と×だけを解き、4つの肢それぞれの正誤と理由を書きます。△を×と同じ扱いにするのは、迷って当たった問題は本番で外れることがあるからです。3周目からは、目安に届いた分野を外し、届かない分野だけを回します。

3周目以降で大切なのは、前の周から日を空けることです。前日に解いた問題は答えが記憶に残っているので、正答率が実力より高く出ます。現場の予定に合わせて、少なくとも数日は空けてから同じ分野に戻ると、本当に定着したかどうかが見えます。時間も計り、1問に迷いすぎていないかを一緒に記録します。

その分野をやめてよいかを決める4つの確認

周回をやめる判断は、正答率だけでは足りません。答えを覚えただけの正解を除くため、次の4つを確認します。

分野の周回をやめてよいかの4つの確認。直近2回の正答率が7割以上、必須分野は8割以上、正解した問題の4つの肢を説明できる、初めて見る問題でも同じ正答率が出る
図:正答率・必須分野・肢の説明・初見の問題の4つで分野ごとに判定する(タップで拡大)

図のうち、いちばん見落とされるのが4つ目です。同じ問題集を回すほど、問題文の最初の数行で答えを思い出すようになります。全国建設研修センターが公表している試験問題と正答肢(2026年10月25日時点で1級は令和8年度、2級は令和8年度前期と令和7年度の第一次検定)や、別の問題で同じ分野を解き、正答率が落ちないかを確かめてください。

記録は分野ごとに1行で十分

記録はノートの1ページで足ります。分野ごとに1行を取り、周ごとの正解数と問題数を書きます。たとえば「品質管理 1周目6/10、2周目8/10、3周目8/10」なら、直近2回が8割なので、肢の説明ができればこの分野は外してよいと判断できます。逆に、何周しても6割前後で止まる分野は、問題集ではなく根拠の資料(仕様書・条文)に戻って読み直す合図です。

教材を選ぶときは、年度版であること、令和8年度の問題構成(2級の必須24問、1級の問題A No.1〜5必須と問題B 35問)に合わせて分野が分かれていること、解説に正答の根拠となる数値や条文が書いてあることの3点を確かめると、分野別の記録がつけやすくなります。特定の本の良し悪しより、自分の記録がつけられる作りかどうかで選ぶほうが、周回の終わりを決めやすくなります。

最後は本番形式で「あと何問」を出す

全分野が目安に届いたら、最後に本番と同じ時間で1回分を通して解きます。分野ごとの正答率が良くても、時間内に解き切れなければ点になりません。結果を合格基準と比べ、「27問まであと何問」「42問と応用能力9問まであと何問」を出し、足りない数を埋める分野だけに戻ります。

分野ごとの正答率を自分で集計するのが手間なら、当サイトの20問診断(無料会員)で分野別正答率と弱点TOP3が出ます。目安に届かない分野が1つなら苦手パック(2,980円・1分野)、本番形式で「あと何問」まで確かめたいなら模試つきの総合パック(9,800円)が使えます(どちらも税込・一括・自動更新なし。購入後14日以内かつ有料問題の解答50問未満なら返金申込可)。

同じ問題を何度も解いて答えを覚えてしまいました。どうすればよいですか?

記号ではなく、4つの肢それぞれについて「どこが誤りか」を声に出すか書いて確かめてください。説明できない肢があれば、その問題は×として扱います。あわせて公表問題の別年度や別の問題で同じ分野を解き、正答率が落ちないかを確認します。

3周しても7割に届かない分野はどうしますか?

問題を解く回数を増やすより、根拠の資料に戻るほうが近道です。2級なら選択問題の分野は、選ぶ数の範囲で別の分野に切り替える手もあります。必須分野は外せないので、仕様書や条文の数値を表にして覚え直してください。

1冊を全部7割にしてから次の教材に進むべきですか?

分野ごとに判断すれば、1冊を全部終える前に、目安に届いた分野から初見の問題での確認に進めます。全範囲を同じペースで回す必要はありません。