この記事の目次(6項目)
  1. 前半14問の構成:必須5問と選択9問
  2. No.1〜5:基礎の計算で落とさない
  3. 土工:盛土・土質試験・軟弱地盤の出題
  4. コンクリート:受入れ検査の数値を表で固める
  5. 基礎工:既製杭・場所打ち杭・土留めの手順
  6. この分野の勉強の進め方

前半14問の構成:必須5問と選択9問

2級土木一次の問題用紙は、No.1〜5が全問必須、No.6〜16は11問のうち9問を選ぶ形で始まります。No.6〜16は10問以上解答すると減点されるため、解く問題を決めてから塗る必要があります。この前半14問は、後半の必須問題(No.48〜66)と並んで、解答数45問の中で大きな比重を占めます。

令和8年度前期の公開問題を見ると、No.1〜5の題材は土の飽和度、粒径加積曲線、はりの曲げモーメント、力のモーメントの釣合い、管路の流速でした。つまり必須の5問は、土質・構造力学・水理の基礎計算です。一方、土工・コンクリート・基礎工の施工は、No.6〜16の選択問題に並んでいました。「必須=土工」と思い込んでいると、準備の方向がずれます。

No.1〜5:基礎の計算で落とさない

必須の5問は選べないため、苦手でも向き合うしかありません。ただ、題材は土の三相(土粒子・水・空気)の関係、粒径加積曲線の読み方、単純ばりの曲げモーメント、てこの釣合い、管路の連続の式といった基礎です。計算式を一つずつ確かめ、単位をそろえて計算する練習をすれば、現場経験がなくても取れる問題です。

計算問題で多いミスは、単位の取り違えと、図の読み違いです。たとえば流速を求める問題では、断面積を求める段階で直径と半径を混同しやすいです。はりの問題では、支点反力を先に出してから曲げモーメントを求める順番を守ってください。合格基準は得点60%以上なので、必須5問で3問以上を目標にすると全体が楽になります。

土工:盛土・土質試験・軟弱地盤の出題

令和8年度前期のNo.6〜9は、土工用建設機械、土質試験の利用、盛土の施工、軟弱地盤の改良工法でした。土質試験では「どの試験で何が分かり、どの設計や施工に使うか」の対応が問われます。盛土の施工では、まき出しと締固めの手順、締固め機械の選び方、含水比の調整が題材です。軟弱地盤対策は、工法名と目的(圧密促進・強度増加・液状化対策など)を対で覚えます。

盛土の1層の仕上り厚さや締固め度の規格値は、工事ごとに仕様書で定められています。この記事では国土交通省の品質管理基準で確認できた範囲に限って数値を書いており、盛土の締固め度は同基準の本文を確認できなかったため載せていません。受検前に、使っているテキストの数値と土木工事共通仕様書の最新版を突き合わせてください。

コンクリート:受入れ検査の数値を表で固める

コンクリートはNo.10〜13で、混和剤、打込み、各種コンクリート、養生が題材でした。中でも数値で確実に取れるのが、レディーミクストコンクリートの受入れ検査です。国土交通省の品質管理基準では、スランプの許容差は3段階です。スランプ2.5cmで±1.0cm、5cm以上8cm未満で±1.5cm、8cm以上18cm以下で±2.5cmです。空気量の許容差は±1.5%、塩化物含有量は0.3kg/m3以下で、3回測定した平均で判定します。

圧縮強度は、1回の試験結果が呼び強度の85%以上で、かつ3回の試験結果の平均が呼び強度以上であることが条件です。試験の頻度は、スランプ・空気量・圧縮強度のいずれも荷卸し時に1回/日以上、または20〜150m3ごとに1回とされています。「85%」「平均」「3回」の3語をセットで覚えると、選択肢の入れ替えに強くなります。

検査項目規格値・許容差覚え方
スランプ2.5cm±1.0cm小さいスランプほど許容差も小さい
スランプ5cm以上8cm未満±1.5cm中間の値
スランプ8cm以上18cm以下±2.5cm基本の帯として先に覚える
空気量±1.5%スランプの中間値と同じ数字
塩化物含有量0.3kg/m3以下3回測定の平均で判定
圧縮強度(1回)呼び強度の85%以上1回でも85%を割ると不合格
圧縮強度(3回の平均)呼び強度以上平均は100%が基準
試験頻度1回/日以上または20〜150m3ごと3項目とも共通

基礎工:既製杭・場所打ち杭・土留めの手順

基礎工はNo.14〜16で、既製杭の中掘り工法、場所打ち杭の工法、土留め壁の種類が出ました。既製杭では打撃・中掘り・プレボーリングの違いと、中掘り工法の先端処理(セメントミルク噴出攪拌など)が問われます。品質管理基準では、根固めのセメントミルクの圧縮強度は参考値20N/mm2とされ、試験杭で支持層を確認することが挙げられています。

場所打ち杭は、オールケーシング・リバース・アースドリルといった工法ごとの孔壁保護の方法と、孔底のスライム処理が中心です。品質管理基準では、掘削完了直後とコンクリート打込み前に検測テープで孔底深度を測り、比較する管理が示されています。土留め壁は、親杭横矢板・鋼矢板・地中連続壁などの種類と、止水性・剛性の違いを対で覚えてください。

この分野の勉強の進め方

前半は「必須5問の計算」と「選択9問の施工知識」で性格が違います。計算は計算式を書き出して毎日1問、施工知識は上の表の数値と工法名の対応を先に固める進め方が現実的です。全国建設研修センターの公開問題(https://www.jctc.jp/mondai/)で、令和8年度前期の問題番号と題材を自分の目で確かめておくと、出題位置の思い込みが消えます。

10問診断(登録不要)で土工・コンクリートが最弱分野と出た人は、受入れ検査の8項目から覚えてください。当サイトのオリジナル問題は一次資料へのリンク付きで、外部監修はありません。令和8年度前期の2級一次は、受検14,060人・合格6,723人で、47.8%の合格率でした(全国建設研修センター公表)。得点60%以上という基準を前半で先取りするつもりで取り組んでください。

No.1〜5は土工の問題ではないのですか?

令和8年度前期の公開問題では、No.1〜5は土の性質・はりの力学・管路の流れといった基礎計算でした。土工やコンクリートの施工はNo.6〜16の選択問題に並んでいます。年度で変わる可能性があるため、公開問題で確認してください。

No.6〜16で9問より多く解答するとどうなりますか?

問題用紙の注意事項に、10問以上解答すると減点されると書かれています。解く問題を決めてから解答用紙に記入し、塗り直すときは消し残しがないか確かめてください。

スランプの許容差は±2.5cmだけ覚えればいいですか?

基本となるのは8cm以上18cm以下の±2.5cmですが、2.5cmで±1.0cm、5cm以上8cm未満で±1.5cmという区分もあります。空気量の±1.5%と混同しないよう、表で並べて覚えてください。