この記事の目次(6項目)
  1. まず区分表:技術職員1人はどれか1つの区分で評価される
  2. ケース1:2級技士補には区分がない
  3. ケース2:1級技士補だけでは監理技術者補佐に当たらない
  4. ケース3:一次合格だけで「1級技術者5点」と思っている
  5. ケース4:同じ人を2つの区分で数える二重計上
  6. 点を上げるために会社ができること

まず区分表:技術職員1人はどれか1つの区分で評価される

経営事項審査の技術職員数値(Z1)は、技術職員1人を6点・5点・4点・3点・2点・1点のいずれか1つの区分で評価します。6点は1級監理受講者、5点は1級技術者、4点は監理技術者補佐、3点は基幹技能者等、2点は2級技術者、1点はその他技術者です(近畿地方整備局の資料)。区分に入らない資格は、持っていても点になりません。

「点が上がらない」相談の多くは、この区分表と社員の資格が噛み合っていないことが原因です。技士補の称号、一次合格と二次合格の違い、主任技術者の要件の有無で入る区分が変わります。以下、上がらないケースを順に見ていきます。

ケース1:2級技士補には区分がない

2級第一次検定に合格すると2級技士補の称号が付きますが、技術職員の区分に2級技士補はありません。関東地方整備局の監理技術者補佐の資料にも、2級技士補への言及はありません。2級で2点(2級技術者)になるのは、第二次検定に合格した2級施工管理技士です。

会社として2級技士補の社員を経審に反映させたいなら、次の一歩は2級第二次検定です。2級一次合格後の実務経験3年以上(建設機械種目は2年)、または1級一次合格後の実務経験1年以上で受検できます。受検できる時期は、当サイトの受検資格の判定ツール(/tools/eligibility)で確かめられます。

ケース2:1級技士補だけでは監理技術者補佐に当たらない

1級第一次検定に合格して1級技士補になっても、それだけでは監理技術者補佐に入りません。関東地方整備局の資料は「一級技士補の資格を有するだけでは監理技術者を補佐する資格を有する者にはならない」と明記しています。1級技士補が4点になるのは、主任技術者の要件を満たす場合に限られます。

主任技術者の要件とは、建設業法第7条第2号のイ(学歴と実務経験)、ロ(実務経験10年以上)、ハ(大臣がイ・ロと同等以上と認定した者。2級施工管理技士などの資格者)のいずれかです。施行令第29条は、この要件に該当する者のうち大臣が定める要件を満たす者を補佐と定めています。1級技士補と主任技術者の要件、両方がそろって有資格区分コード005です。

ケース3:一次合格だけで「1級技術者5点」と思っている

5点の「1級技術者」は、1級施工管理技士(第二次検定の合格者)などの1級国家資格者です。1級第一次検定の合格は技士補であり、5点の区分には入りません。「1級に受かった」という社内の報告が一次合格なのか二次合格なのかで、区分が4点(条件付き)と5点に分かれます。資格証の種類を確かめてください。

同じように、6点の「1級監理受講者」も1級国家資格(または技術士)が前提で、さらに監理技術者資格者証の交付を受けていることが要ります。一次合格者が6点になることはありません。社員の受検状況を会社で管理するときは、一次・二次のどちらに合格したかを分けて記録しておくと、経審の見込みを取り違えずに済みます。

ケース4:同じ人を2つの区分で数える二重計上

技術職員1人は1つの区分で評価されます。たとえば2級施工管理技士で1級技士補の社員は、主任技術者の要件を満たす場合に監理技術者補佐(4点)です。その人を2級技術者(2点)としても数えて合計6点にすることはできません。1人につき、該当する区分のうち1つで数えます。

申請前に、技術職員の名簿を作って1人1行で区分を書き出してください。同じ人が2行に出ていないか、資格の種類と区分が合っているかを見るだけで、二重計上は防げます。区分の判定で迷う人は、申請先の手引と確認資料(資格証・実務経験の証明)で裏を取ってください。

ケース経審の技術職員での扱い理由・根拠
2級技士補のみ区分なし技術職員の区分に2級技士補はない(関東地整資料に記載なし)
1級技士補のみ(主任技術者の要件なし)監理技術者補佐に当たらない一級技士補のみでは補佐の資格にならない(関東地整資料)
1級技士補+主任技術者の要件あり監理技術者補佐 4点(コード005)主任技術者の要件を満たす場合に限る(施行令第29条)
1級一次合格を「1級技術者」と申告5点にならない5点は1級施工管理技士など二次合格者・1級国家資格者
同じ人を2区分で計上片方しか数えない1人1区分で評価する仕組み
2級二次合格者2級技術者 2点2級施工管理技士は2点の区分

点を上げるために会社ができること

上がらない理由が分かれば、打つ手は決まります。2級技士補は二次合格で2点、1級技士補は主任技術者の要件を満たす場合に4点、1級二次合格で5点です。どの社員がどの段階にいるかを一覧にすると、次に受けさせる検定が見えてきます。当サイトの経審シミュレーター(/tools/keishin)は区分ごとの人数から技術職員数値の見え方を確かめるもので、P点は計算しません。

複数の社員を一度に進めるなら、法人団体プラン(年98,000円で10ID、追加1ID年8,800円)で受検者ごとの進捗と分野別正答率を管理者画面から見られます。申込は商談予約フォーム(/corporate)から担当者が対応します。まず本人に10問診断(登録不要)を受けてもらい、今の位置を知るところから始めてください。

2級技士補の社員が多いのに、経審に反映されないのはなぜですか?

技術職員の区分に2級技士補がないためです。2級第二次検定に合格して2級施工管理技士になると、2級技術者(2点)の区分に入ります。

1級技士補の社員は何点になりますか?

主任技術者の要件を満たす場合に限り、監理技術者補佐として4点です。要件を満たさない1級技士補は、監理技術者補佐には当たりません。

技術職員の点が上がると、P点はいくつ上がりますか?

この記事と当サイトのシミュレーターではP点を計算しません。技術職員数値は評点の一部で、P点への影響は他の項目と合わせて決まります。申請先の手引で確認してください。