この記事の目次(5項目)
  1. 技術職員数値(Z1)の仕組み
  2. 6点から1点までの区分一覧
  3. 技士補はどこに入るか
  4. よくある取り違え
  5. 会社としての見方

技術職員数値(Z1)の仕組み

経営事項審査では、建設業者の技術力を「技術職員数値(Z1)」として評価します。技術職員1人ごとに、持っている資格や経験で区分を決め、点数を付けて合計します。区分は6段階で、6点から1点までです。令和3年4月1日の改正で、4点の「監理技術者補佐」が加わりました。

この数値は、会社が公共工事の入札参加資格を得るときの評価の一部になります。社員が施工管理技士の資格を取ると、この区分が上がる形で会社の評価に反映されます。どの資格がどの区分に対応するかを知っておくと、会社として誰に何を受けてもらうかを考えやすくなります。

6点から1点までの区分一覧

国交省の地方整備局が公表している資料をもとに、6段階の区分と該当者をまとめます。点数は技術職員1人あたりの数値で、同じ人を複数の業種で申請できるかどうかなど、細かい運用は申請の手引で確認してください。

点数区分主な該当者注意点
6点1級監理受講者1級国家資格または技術士で、監理技術者資格者証の交付を受け講習を受講した者資格者証と講習がそろって6点
5点1級技術者上記以外の1級国家資格者・技術士1級施工管理技士の二次合格者はここ
4点監理技術者補佐1級技士補で、かつ主任技術者の要件を満たす者1級技士補であるだけでは4点にならない。土木一式など指定建設業では「1級一次合格後3年」の要件は使えない
3点基幹技能者等登録基幹技能者講習修了者、能力評価レベル4判定者技能者側の区分
2点2級技術者2級国家資格者、能力評価レベル3判定者、1級技能資格者2級施工管理技士の二次合格者はここ
1点その他技術者2級技能資格+実務経験者、実務経験による主任技術者2級技士補のための区分はない

1級施工管理技士(二次合格者)は5点の「1級技術者」で、監理技術者資格者証の交付を受け講習を受講すると6点の「1級監理受講者」になります。2級施工管理技士(二次合格者)は2点の「2級技術者」です。1級と2級の間に、4点の監理技術者補佐と3点の基幹技能者等が入ります。

技士補はどこに入るか

1級技士補(1級第一次検定合格者)は、主任技術者の要件を満たす場合に限り、4点の監理技術者補佐に該当します。主任技術者の要件とは、(ア)1級の国家資格、(イ)2級の国家資格、(ウ)指定学科卒で所定の実務経験がある(大卒3年・高卒5年)または実務経験10年以上、(エ)1級一次・二次合格後3年以上の実務経験、のいずれかです。ただし(エ)は、指定建設業(土木一式・建築一式・舗装・鋼構造物・管・電気・造園)と電気通信工事業には適用されません。土木一式で申請するなら、1級一次合格+3年では(エ)に当たらず、(ア)1級資格、(イ)2級資格、(ウ)学歴+実務経験・実務10年のいずれかが必要です。1級技士補であるだけでは4点にはなりません。

2級技士補(2級第一次検定合格者)には、経審の技術職員区分がありません。2級技士補のままでは数値に反映されず、2級二次に合格して2級施工管理技士になると2点になります。会社として見れば、2級技士補は点数の手前の段階で、1級技士補は条件を満たせば4点に届く段階です。

よくある取り違え

一つ目は、「1級一次合格者は全員4点」という理解です。実際には主任技術者の要件が必要なので、たとえば実務経験の浅い若手の1級技士補は該当しません。「1級一次合格後3年の実務経験」で要件を満たせるのも、指定建設業と電気通信以外の業種で申請する場合に限られ、土木一式では使えません。二つ目は、「2級技士補も何点かになる」という理解です。2級技士補のための区分はありません。

三つ目は、5点と6点の違いです。6点になるには、1級国家資格に加えて監理技術者資格者証の交付と講習の受講が必要です。1級に合格しただけでは5点です。四つ目は、対象業種です。監理技術者補佐として申請できる業種は、1級○○施工管理技士で5点加点される業種に対応し、1級電気通信工事施工管理技士補は申請できる業種がありません。

会社としての見方

社員の資格を区分表に当てはめると、「誰が何点か」「次に何を取れば区分が上がるか」が見えます。2級技士補は2級二次へ、主任技術者要件のない1級技士補は2級二次や実務経験の積み上げへ、1級技士補で要件を満たす人は4点のまま1級二次へ、という道筋です。

当サイトの経審 技術職員数値シミュレーターでは、社員の資格・経験を入力すると区分と点数の目安を表示します。P点(総合評定値)は計算しません。実際の審査結果は許可行政庁の判断によるため、申請前に申請の手引で確認してください。

この記事の区分と点数は、近畿地方整備局および関東地方整備局が公表している経審の改正資料にもとづいています。許可行政庁ごとに申請の手引の記載は異なる場合があるため、申請前に自社が申請する行政庁の資料で確認してください。

技術職員1人を複数の業種で申請できますか?

申請できる業種数などの運用は、許可行政庁の経営事項審査の申請の手引に定められています。申請先の手引で確認してください。

登録基幹技能者は何点ですか?

登録基幹技能者講習の修了者は3点の区分です。能力評価基準でレベル4と判定された者も同じ区分です。

2級施工管理技士と1級技士補はどちらが点数が高いですか?

2級施工管理技士(二次合格者)は2点です。1級技士補は、主任技術者の要件を満たす場合に4点の監理技術者補佐になります。2級施工管理技士が1級一次に合格すると、両方を満たすため4点の区分で申請できます。