結論:19歳以上なら誰でも1級一次を受けられる
国土交通省の受検資格見直し資料には、1級第一次検定は「19歳以上(受検年度末時点)であれば受検可能」と書かれています。全国建設研修センターの令和8年度の手引でも「第一次検定は学歴に関係なく19歳以上の者」とされています。高卒で入社して2年目、専門学校を出たばかり、といった若手でも受検できる制度です。
「受検年度末時点」というのは、令和8年度なら令和9年3月31日時点の年齢です。たとえば令和8年度中に19歳になる人は、試験日に18歳でも受検できます。入社1〜2年目のうちに1級一次に挑む若手が増えているのは、この年齢要件だけで受けられるようになったからです。
以前はどうだったのか
令和5年度までは、1級の第一次検定を受けるにも学歴に応じた実務経験が必要でした。大学の指定学科卒でも卒業後に一定年数の経験が求められ、高卒や指定学科以外では年数がさらに長くなっていました。若手にとって1級は「何年か現場を経験してから」の資格だったわけです。
新制度では第一次検定の受検要件が年齢だけになり、実務経験は第二次検定の要件として整理されました。学習の順番としては「まず一次で知識を固め、技士補として現場経験を積み、二次で経験記述に挑む」という流れになります。
令和8年度の1級土木 第一次検定の実施状況
| 項目 | 令和8年度 1級土木 第一次検定 |
|---|---|
| 申込期間 | 3月23日〜4月6日(国土交通省公表) |
| 試験日 | 7月5日(日) |
| 合格発表 | 8月13日(木) |
| 試験時間 | 午前10:00〜12:30(問題A)/午後13:45〜15:45(問題B) |
| 出題・解答数 | 70問解答(必須40・選択30)。四肢択一 |
| 合格基準 | 42問以上 かつ 応用能力15問中9問以上 |
| 受検者数・合格者数 | 50,012人・24,927人(合格率49.8%) |
| 受検手数料 | 12,000円(非課税) |
合格率49.8%という数字は、令和8年度の全国建設研修センターの合格発表データによるものです。半数近くが合格する一方、応用能力の問題(問題B No.21〜35)で15問中9問以上という足切りがあるため、総得点だけでなく分野ごとの取りこぼしにも注意が必要です。
19歳〜20代前半で受ける人が押さえたいこと
現場経験が浅い若手にとって難しいのは、施工管理法の応用能力問題のように「現場で判断する」タイプの出題です。ただし出題範囲は土木一般・専門土木・法規・施工管理法と決まっており、過去の出題を分野別に繰り返せば対策できます。会社の先輩に現場の例を聞きながら勉強すると、知識が現場とつながりやすくなります。
勉強を始める前に、まず自分がどの分野で点を落とすかを知っておくと、限られた時間を使いやすくなります。土木一般(土工・コンクリート・基礎工)は現場で見ている内容が多く、法規は条文の数字を覚える作業が中心です。施工管理法は工程表や安全管理の考え方を問われるので、現場の先輩が何を見て判断しているかを意識して過去の出題を解くと理解が進みます。
申込は例年3月下旬から4月上旬で、インターネット申込と書面申込があります。書面申込は申込用紙の販売期間が別に設けられるので、受検を決めたら早めに全国建設研修センターの案内を確認してください。受検票は試験前に郵送されるため、住所変更があるときは申込時に正確に記入します。
合格後にできること
会社にとっても、若手が1級一次に合格する意味は小さくありません。技士補の人数は配置計画の幅を広げますし、二次に進む土台にもなります。社長や総務の立場なら、入社2〜3年目の社員に受検をすすめ、手数料や勉強時間の確保を会社として支える形が取りやすくなっています。
1級第一次検定に合格すると「1級技士補」の称号が得られます。1級技士補は、主任技術者の要件(1級施工管理技士・技術士等の資格、または実務経験要件)を満たす場合に監理技術者補佐として配置でき、経審の技術職員区分でも監理技術者補佐として評価されます。若手のうちに一次を取っておく意味は、ここにもあります。
自分がどの区分に当てはまるか迷ったら、当サイトの受検資格の判定ツール(/tools/eligibility)で、合格歴と経験年数を入れて確認できます。あわせて10問診断(/diagnostic)を使えば、登録なしで今の実力と弱い分野がその場でわかります。
18歳でも受けられますか?
受検年度末(3月31日)時点で19歳になっていれば受検できます。試験日時点で18歳でも、年度内に19歳になる人は対象です。18歳のまま年度が終わる場合は、2級第一次検定(17歳以上)から始めるのが一般的です。
実務経験ゼロで一次に合格しても意味がありますか?
あります。1級技士補になれるうえ、第二次検定の実務経験は一次合格後から数えるので、早く合格するほど二次に進むのも早くなります。
申込に会社の証明は必要ですか?
第一次検定のみの受検であれば実務経験の証明は不要です。第二次検定を同時に申し込む場合は実務経験の証明が必要になるため、手引の様式を確認してください。