この記事の目次(5項目)
  1. 結論:令和10年度までは旧受検資格でも受けられる
  2. 旧受検資格と新受検資格の違い
  3. 「指導監督的実務経験」とは
  4. 新旧どちらを選ぶべきか:3つの典型例
  5. 証明方法にも経過措置がある

結論:令和10年度までは旧受検資格でも受けられる

国土交通省の受検資格見直し資料には「令和6年度から令和10年度までの間は経過措置期間とし旧受検資格と新受検資格の選択が可能」と書かれています。全国建設研修センターの令和8年度の手引でも「令和10年度までは、制度改正前の第二次検定の旧受検資格での受検も可能」とされています。

つまり令和8年度・9年度・10年度の3回は、まだ旧受検資格で第二次検定を受けるチャンスが残っています。令和11年度以降は新受検資格だけになる予定なので、現場経験が長いのに第一次検定の合格が最近、という人は、この3年間の使い方が重要になります。

旧受検資格と新受検資格の違い

比較項目旧受検資格新受検資格
年数の数え方最終学歴の卒業後(または2級合格後)の実務経験第一次検定合格後の実務経験
学歴の影響学歴区分と指定学科の有無で年数が変わる関係なし
必要な経験の質指導監督的実務経験1年以上を含む5年ルートは条件なし。3年ルートは特定実務経験1年以上
使える期間令和10年度まで令和6年度以降ずっと

旧受検資格の年数は、1級の手引では大学・高度専門士、短大・高専・専門士、高校・中等教育学校・専修学校専門課程、その他の4つの学歴区分ごとに、指定学科と指定学科以外で分かれています。区分が細かく、専攻科や職業訓練施設の扱いもあるため、この記事では数値を載せず、受検年度の「受検の手引(旧受検資格)」で自分の区分を確認するよう案内しています。

「指導監督的実務経験」とは

旧受検資格では、必要年数の中に「指導監督的実務経験1年以上」が含まれていることが条件です。これは現場で作業員として働いた経験ではなく、現場代理人や主任技術者、工事主任などの立場で、工事の技術面を指導監督した経験を指します。手引では、この経験の内容と期間を実務経験証明書に記載するよう求めています。

自分の経験が指導監督的実務経験に当たるかどうか迷う場合は、工事ごとに「現場代理人」「主任技術者」「工事主任」などの職名で配置されていた期間を書き出してみてください。配置の記録は施工体制台帳や発注者への届出書類に残っているので、会社に確認すれば裏付けが取れます。

新受検資格の5年ルートにはこうした経験の質の条件がなく、3年ルートでは代わりに「特定実務経験(請負金額4,500万円以上の工事での経験)」が条件になります。経験の長さだけでなく、どんな立場でどんな規模の工事に関わったかが、新旧どちらでも問われる形です。

新旧どちらを選ぶべきか:3つの典型例

ひとつ目は、入社して間もなく1級一次に合格した若手です。この場合は新受検資格一択で、一次合格後の年数を積んでいくことになります。旧受検資格では学歴に応じた卒業後年数が必要で、新受検資格より早くなることはほぼありません。

ふたつ目は、現場経験10年以上で一次合格が令和6年度以降の30〜40代です。新受検資格では一次合格後5年(特定実務経験があれば3年)が必要ですが、旧受検資格なら卒業後の経験年数で判定されるため、すでに要件を満たしている可能性があります。令和10年度までに旧受検資格で二次を受けるのが現実的です。

三つ目は、2級施工管理技士を持っている人です。旧受検資格には2級合格後の実務経験で判定する区分があり、新受検資格にも2級二次合格後5年以上(特定実務1年を含む3年以上)の区分があります。どちらも1級一次の合格が前提なので、まず一次を取ったうえで、年数が早く満たせる方を選びます。

証明方法にも経過措置がある

国土交通省の資料では「令和6年3月31日を含む工事の経験までは、証明者については、従前の方法(申請時に所属している会社の代表者等)による証明も可能」とされています。令和6年4月以降の経験は、新しい証明方法に従う必要があります。転職している人は、前職の経験をどう証明するかを早めに確認しておくと申込時に慌てずに済みます。

自分がどの区分に当てはまるか迷ったら、当サイトの受検資格の判定ツール(/tools/eligibility)で、合格歴と経験年数を入れて確認できます。あわせて10問診断(/diagnostic)を使えば、登録なしで今の実力と弱い分野がその場でわかります。

令和10年度に旧受検資格で申し込めば、翌年度の再受検も旧受検資格ですか?

国土交通省の資料では経過措置は令和10年度までとされています。令和11年度以降の扱いは2026年10月8日時点で追加の案内を確認できていないため、受検年度の手引で確認してください。

旧受検資格と新受検資格を同じ年に両方で申し込めますか?

申込はどちらか一方の区分で行います。全国建設研修センターは新受検資格と旧受検資格で手引を分けて公開しているので、該当する方の手引に従ってください。

旧受検資格の年数はこの記事で確認できませんか?

区分が細かく、専攻科や職業訓練施設の扱いで変わるため、受検年度の手引(旧受検資格)で確認することをすすめています。当サイトの判定ツールでも、手引の該当ページを案内しています。