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実務経験の証明が要るのは第二次検定のとき
新しい受検資格では、第一次検定は年齢だけで受けられます。1級は19歳以上、2級は17歳以上(いずれも受検年度末時点)で、実務経験の証明は要りません。証明が必要になるのは第二次検定です。1級二次は1級一次合格後の実務経験5年以上など、2級二次は2級一次合格後3年以上などが条件になります。
申込の流れも変わりました。受検者本人が全国建設研修センターのサイトで個人ページを作り、工事ごとに実務経験を登録します。登録前に内容を確認用シートにまとめ、証明者の確認を受けます。証明者はチェックリストを確認し、確認者欄に氏名・会社名・部署名・役職名・連絡先・確認日を入力します。
証明者は誰か:代表者・監理技術者等・部署長等
証明者になれる人は受検の手引で決まっています。受検者が工事を請け負った会社の社員なら、その会社の代表者か、その工事の監理技術者・主任技術者です。発注者側や工事監理業務の受託者側の社員は、それぞれの代表者が証明します。
図のとおり、社長が全件を見なくても、代表者の権限を分掌する部署長等が代わりに証明できます。令和6年4月1日以降に着工した工事は、実際に所属していた会社の代表者等の証明だけが有効です。それより前に着工した工事は、当時または証明時点の代表者が証明できます。
証明の前に会社が照らし合わせる記録
国交省は令和2年の発表で、建設業団体に「人事記録や工事記録等を用いて実務経験証明書を確認する」などチェック体制の強化を求めました。本人の申告だけで確認者欄を埋めず、社内の記録と1件ずつ照らし合わせることが基本です。
再受検の社員は、過去の申込内容とも照らし合わせてください。手引には、過去の申請と両立しない内容を申請すると、どちらか、または両方が虚偽記載となり、行政処分を受ける可能性があると書かれています。前回の確認用シートを保存しておくと、この照合が簡単になります。
図のとおり、特に見落としやすいのが従事内容と期間の重複です。手引は、現場事務や営業、アルバイトの作業員、単純な労務作業、着工前の設計だけの業務などを実務経験と認めていません。同じ期間を2つの工事で数えることもできません。
実務経験が足りないまま合格したらどうなるか
建設業法施行令第41条では、不正な方法で技術検定を受けた人は合格の取消しや受検禁止の対象になり、3年以内の期間を定めて受検を認めないこともできます。合格を取り消された人は合格証明書を返します。受検の手引にも、申込内容に不備があれば受検や合格が取り消される場合があると書かれています。
国交省の公表では、令和2年4月17日の発表で371名(元社員14名を含む)、令和3年7月16日の発表で62名(退職者11名を含む)が、実務経験を満たさずに受検していました。後者では、資格要件を満たさない社員が主任技術者として1222件の工事に、営業所専任技術者として7名配置されていました。会社への監督処分にも厳正に対処するとされています。
稟議に使える社内チェックの手順表
社内で決めておくのは、誰が照合し、誰が証明し、何を残すかの3点です。令和8年度の1級では、実務経験に数えられるのは令和8年4月末日までで、申込完了後は修正も追加もできません。確認は申込期間の前に終えておきます。
4月末日までの実務経験で必要な年数に足りないときは、5月から第二次検定の試験日前日までの見込期間を算入できます。ただし対象は、申込の時点で契約済みか特定できる工事に限られます。見込みで登録した工事は、その期間に本当に従事したかを試験後にも確認できるよう、配置の記録を残しておきます。見込みどおりに従事できなかった場合は、試験日の前までに受検を取り下げる必要があります。
| 手順 | 担当 | 時期の目安 | 残す記録 |
|---|---|---|---|
| 1. 工事ごとの実務経験を個人ページ用に整理 | 受検者本人 | 申込期間の前 | 確認用シートの写し |
| 2. 工事名・発注者・請負金額を工事台帳と照合 | 総務・工事部 | 申込期間の前 | 照合した台帳の範囲 |
| 3. 従事内容と期間の重複を確認 | 当該工事の主任技術者等 | 申込期間の前 | 確認メモ |
| 4. チェックリストを確認し確認者欄に入力 | 代表者または部署長等 | 申込期間内 | 確認日・確認者名 |
| 5. 一式を社内で保存 | 総務 | 申込後 | シートと照合記録 |
照合する人と証明する人を分けると、確認の漏れが減ります。受検者が増えてきたら、学習の進み具合も同じ表で管理すると便利です。当サイトの法人団体プランは年98,000円(税込)で10ID、請求書払いで契約は12か月・自動更新なしです。詳しくは(/corporate)をご覧ください。
退職した前の会社での経験は、誰が証明しますか?
令和6年4月1日以降に着工した工事は、実際に所属していた会社の代表者等が証明します。それより前の工事は当時または証明時点の代表者が証明でき、廃業している場合は廃業前の代表者でも構いません。証明者が所在不明や拒否のときは本人が証明者となり、理由書と関係資料を付けます。
第一次検定だけを受ける社員にも証明は必要ですか?
新しい受検資格の第一次検定は、1級が19歳以上、2級が17歳以上(受検年度末時点)で受けられ、実務経験の要件はありません。証明が必要になるのは第二次検定の申込のときです。
社長が全員分を確認しないといけませんか?
代表者の権限を分掌する部署長等も証明者になれます(工事の監理技術者等を除く)。また、工事を請け負った会社の社員なら、その工事の監理技術者・主任技術者も証明者です。



