この記事の目次(6項目)
  1. この分野で問われること
  2. 測量:水準測量とトラバース測量が中心
  3. 契約:公共工事標準請負契約約款の条文
  4. 設計図書:優先順位と読み方
  5. この分野の勉強法
  6. 現場経験がある人ほど注意したい点

この分野で問われること

2級土木一次の必須問題のうち、測量・契約・設計図書はいずれも「現場で使う約束ごと」の分野です。測量は水準測量の計算やトラバース測量の用語、契約は公共工事標準請負契約約款の条文、設計図書は図面や仕様書の読み方と優先順位が中心です。暗記というより、現場で見ている言葉の正確な意味を確認する作業に近い分野です。

この3つは出題数こそ多くありませんが、必須なので避けられません。しかも選択肢の文章は似た言い回しが多く、「なんとなく」では選べません。一次資料の条文に一度目を通しておくと、選択肢の違和感に気づけるようになります。

測量:水準測量とトラバース測量が中心

測量の問題は、水準測量の高低差計算、器械の種類と用途、トラバース測量の閉合誤差や方位角などが問われます。計算問題は四則演算で済むものがほとんどで、後視・前視・地盤高の関係を手で書けるようにしておけば対応できます。

取りこぼしやすいのは、トータルステーションやGNSS測量など、器械ごとの特徴です。現場で使っていても「何を測る器械か」を言葉にする機会は少ないものです。器械の名前と測るもの(角度・距離・高さ)を対で覚えると整理しやすくなります。

契約:公共工事標準請負契約約款の条文

契約の問題は、公共工事標準請負契約約款から出ます。よく問われるのは、監督員(第9条)と現場代理人・主任技術者等(第10条)の役割、条件変更等(第18条)、工期の変更(第22〜24条)、請負代金の変更(第25条)です。監督員の指示は原則書面で行われ、現場代理人は工事現場に常駐します。

第18条は、受注者が直ちに監督員に通知してその確認を請求すべき事由を5つ定めています。図面・仕様書等の不一致、設計図書の誤謬・脱漏、表示が明確でないこと、設計図書に示された施工条件と現場が一致しないこと、予期できない特別な施工条件の発生です。この5つを言えるかどうかが、この分野の分かれ目になります。

条文内容取りこぼしやすい点
第1条設計図書=図面・仕様書・現場説明書・質問回答書見積書・工程表は設計図書に含まれない
第9条監督員の権限(指示・承諾・協議、工程管理、材料試験)指示は原則書面
第10条現場代理人の常駐、主任技術者等現場代理人と主任技術者は兼任できる
第18条条件変更等の通知事由5つ「予期できない施工条件」も含む
第22〜24条工期の変更(受注者請求・発注者請求・変更方法)請求できる側を取り違えやすい

設計図書:優先順位と読み方

設計図書の問題では、図面と仕様書の関係、共通仕様書と特記仕様書の優先関係、質問回答書の位置づけが問われます。土木工事共通仕様書(案)では、特記仕様書が共通仕様書に優先するなどの関係が定められています。現場では当たり前でも、試験の選択肢では逆に書かれていることがあります。

また、設計図書と現場が食い違ったときに「受注者が勝手に直してよい」とする選択肢は誤りです。約款第18条のとおり、監督員に通知して確認を請求する流れになります。この「誰が、何を、どうする」を押さえると、文章問題の正誤が見えてきます。

この分野の勉強法

約款と共通仕様書は国交省がPDFで公開しています。該当条文だけでよいので、原文を一度読んでください。当サイトのオリジナル問題は、各問に約款や仕様書へのリンクを付けており、外部監修はありません。誤答した問題から条文へ飛び、その場で確認する使い方を想定しています。

まず10問診断(登録不要)で、必須分野のどこが弱いかを確認してください。測量・契約・設計図書が最弱分野と出た人は、約款第1条・第9条・第10条・第18条から読み始めるのが近道です。

現場経験がある人ほど注意したい点

この分野は、現場で言葉だけ知っている人が「分かったつもり」で落としやすい分野です。たとえば現場代理人と主任技術者の違い、監督員と現場代理人の違いは、日常では区別せずに呼んでいることがあります。試験では約款上の役割で問われるため、条文の言葉に戻す作業が必要です。

測量も同じで、器械を使えることと、問題文の用語を正しく読めることは別です。後視・前視、既知点・未知点、閉合差といった用語を自分の言葉で説明できるかを確かめてください。説明できない用語があれば、そこが取りこぼしの候補です。

直前期に新しい範囲を広げるより、約款の第1条・第9条・第10条・第18条と、測量の基本計算を確実にする方が、必須の中での得点は安定します。

設計図書に見積書は含まれますか?

含まれません。公共工事標準請負契約約款第1条では、設計図書は図面・仕様書・現場説明書・現場説明に対する質問回答書とされています。

測量の計算問題は電卓を使えますか?

電卓の持ち込み可否は受検の手引で定められています。受検する年度の手引を確認してください。計算自体は四則演算で済むものが中心です。

現場代理人と主任技術者は同じ人でもよいですか?

約款第10条では兼任を妨げない旨が定められています。ただし主任技術者には建設業法上の資格・実務経験の要件があります。