この記事の目次(5項目)
  1. 品質管理が応用能力で問われる形
  2. レディーミクストコンクリートの受入検査:4つの数値
  3. 数値を覚えるときの注意点
  4. 品質管理の進め方:何を、どう管理するか
  5. 応用能力での解き方

品質管理が応用能力で問われる形

品質管理は、「規格値の数値」と「品質管理の進め方」の2つの側面で問われます。数値の側面では、コンクリートの受入検査の許容差や強度の判定基準が代表です。進め方の側面では、品質特性の選び方、管理図やヒストグラムの読み方、検査の頻度といった考え方が記述の正誤で問われます。どちらも「以上/以下/未満」や「1回/3回の平均」のような細かい部分が入れ替えられます。

レディーミクストコンクリートの受入検査:4つの数値

国土交通省(関東地方整備局)の品質管理基準では、レディーミクストコンクリートの受入れ時に、スランプ、空気量、塩化物総量、圧縮強度を試験します。スランプの許容差は、スランプ8cm以上18cm以下で±2.5cm、5cm以上8cm未満で±1.5cmです。空気量の許容差は±1.5%です。塩化物総量は原則0.3kg/m3以下です。

圧縮強度は、1回の試験結果が指定した呼び強度の85%以上で、かつ3回の試験結果の平均値が呼び強度以上であることが規格値です。「1回でも呼び強度を下回ったら不合格」ではなく、「1回は85%以上、3回の平均は呼び強度以上」という二段構えになっている点が、記述の改変に使われやすいところです。

項目規格値試験頻度
スランプ許容差±2.5cm(8cm以上18cm以下)、±1.5cm(5cm以上8cm未満)1回/日以上、または20〜150m3ごとに1回
空気量許容差±1.5%1回/日以上、または20〜150m3ごとに1回
塩化物総量原則0.3kg/m3以下総使用量50m3以上の場合、50m3ごとに1回
圧縮強度1回の試験結果は呼び強度の85%以上、3回の平均は呼び強度以上1回/日以上、または20〜150m3ごとに1回

数値を覚えるときの注意点

スランプの許容差は「±2.5cm」だけで覚えると、スランプ5cm以上8cm未満の±1.5cmで足をすくわれます。空気量の±1.5%と、スランプの小さい側の±1.5cmは数字が同じなので、単位ごと覚えておくと混同しにくくなります。塩化物は「0.3kg/m3以下」ですが、記述では「3.0kg/m3」「0.03kg/m3」のように桁を変えた改変が考えられます。

試験頻度は「構造物の重要度と工事の規模に応じて20〜150m3ごとに1回」と幅があります。記述で「100m3ごとに1回」と断定されていた場合、幅の中の1つの数値を切り出した表現なので、問題文の文脈で基準全体を指しているのか、特定の現場の設定を指しているのかを読み分ける必要があります。

品質管理の進め方:何を、どう管理するか

品質管理では、まず管理すべき品質特性を決めます。品質特性は、工程の状態を代表していること、測定しやすいこと、早期に結果が出ることが選ぶ基準です。たとえばコンクリートなら、スランプや空気量は打込み前に結果が出るので管理に使いやすく、圧縮強度は結果が出るまで時間がかかるため、事前の配合管理と組み合わせて使います。

測定した結果はヒストグラムや管理図で整理します。ヒストグラムはデータのばらつきの形と規格値との関係を見るのに向き、管理図は時間の経過に沿って工程が安定しているかを見るのに向きます。「ヒストグラムで時間的な変化を読む」のように、道具の役割を入れ替えた記述は誤りとして作られやすい表現です。

応用能力での解き方

品質管理の記述を読むときは、「数値」「単位」「以上・以下・未満」「1回か平均か」の4点を順に確認します。数値が合っていても単位が違う、数値も単位も合っていても「以上」が「以下」になっている、という作り方が多いからです。一次資料である国交省の品質管理基準のPDFで、表のまま確認する習慣をつけると、改変に気づく速度が上がります。

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スランプの許容差は常に±2.5cmですか?

いいえ。スランプ8cm以上18cm以下では±2.5cmですが、5cm以上8cm未満では±1.5cmです。問題文のスランプの値を見てから許容差を判断してください。

圧縮強度は1回でも呼び強度を下回ると不合格ですか?

1回の試験結果は呼び強度の85%以上であればよく、3回の試験結果の平均が呼び強度以上であることが条件です。1回の値だけで判定する記述は誤りです。

数値の出典はどこで確認できますか?

国土交通省 関東地方整備局の「土木工事施工管理基準及び規格値」のPDFで、レディーミクストコンクリートの規格値と試験頻度を表で確認できます。地方整備局ごとに同種の基準が公表されています。